かどいけ接骨院

【8割の人が勘違いしている】体が硬い人はストレッチをすればいい



なんとなく当たり前に思っていることが実は間違っていた、という経験は誰でも少なからずあると思います。
患者さんと話していて、「みんな○○と思っているけど、実は△△なんです」と言うと非常に驚かれることが多いです。

今回は【体が硬い人はストレッチをすれば改善する】と思っている人に「実は…」をお話していきたいと思います。
これを見て「え!違うの!?」と思った人はぜひ最後まで読んでみてください。





体が硬いのは筋肉が原因?



体が硬いのは筋肉の硬さが原因と思っている人が多いです。
たしかに、筋肉が硬いと体の柔軟性は低下しやすくなります。
しかし中には筋肉以外の原因で体が硬くなってしまうこともあります。
たとえば、
  ・骨の変形などにより関節の可動域が狭くなっている
  ・怪我などが原因で靭帯の柔軟性が低下している  …など
これらが体の硬さの原因の場合、いくら筋肉を柔らかくしても体の柔軟性は上がりにくいです。

とはいえ、体が硬い人の多くは筋肉に原因があるので今回は筋肉の硬さに焦点を当ててお話していきます。




筋肉が硬くなる原因



体を柔らかくするには筋肉を柔らかくすればいい。
じゃあ筋肉が硬くなる原因はなんでしょうか?
筋肉が硬くなる原因を解消すれば、自然と体は柔らかくなるはずです。
生まれつきの体質で筋肉が硬くなりやすい人もいますが、多くの場合は何かしら原因があって筋肉が硬くなってしまっています。


筋肉が硬くなりやすい原因

・水分不足
・疲労物質が溜まりすぎている
・栄養不足
・運動不足


ここで少し例え話を。

普段の生活の中であまり水分を摂らないAさん。
気づくと1日500mlのお茶を飲みきれないこともしばしば。
そんなAさんは昔から体が硬くて気になっていましたが、ここ最近健康を意識して毎晩ストレッチをはじめました。
しばらく続けたら効果が出てくると信じて毎日続けていましたが、2か月経っても3か月経ってもなかなか体が柔らかくなった実感がありません。
寝ているときに足をつりやすいのも相変わらずでした。

1日に摂りたい水分量は1.5~2Lほど



この場合、Aさんの体が硬い本当の理由は【水分不足】です。
1日の水分摂取量が少なく、筋肉も水分不足でカラカラに乾燥したスポンジ状態。
そんな状態でいくらストレッチをして筋肉を柔らかくしようとしても、なかなか効果は得られません。


ストレッチを毎日の習慣にすることはとても良いことですが、それだけでは体が柔らかくならない人が多いのも事実です。




ストレッチをすれば必ず筋肉が柔らかくなるのか


記事のタイトルから「ストレッチをしても意味がない」と誤解されそうですが、そうではありません。
ストレッチを習慣化するのは体にとって大切なことです。
体の柔軟性を高めるためにストレッチが効果的なのは確かですが、必ずしもストレッチをすれば絶対体が柔らかくなるわけではありません。

硬くなった筋肉は凍った豚バラ肉を想像するとわかりやすいです。
凍ったままの豚バラ肉で肉巻きを作ろうとしても、お肉が伸びないのでなかなかうまくできないですよね。
無理に引っ張って伸ばそうとすると簡単にちぎれてしまいます。

凍っている(硬い)お肉は伸びないのでちぎれやすい



体の中の筋肉も同じで、筋肉が硬い状態で無理矢理ストレッチをして筋肉を伸ばそうとすると、筋肉がちぎれてしまうことがあります。(いわゆる肉離れ)
肉離れを起こしてしまうと部位にもよりますが、完全回復には2~3ヵ月ほどかかります。
当然ですが、肉離れは痛いです。

ストレッチをすることも必要ですが、まずは「1日に摂るべき水分をしっかり摂れているか」「食事のたんぱく質量が足りているか」など生活の中で見直すべきところがないか思い返してみるのも大切なことです。




体が硬いことで実感するデメリット



「体が硬いと良くないのはなんとなくわかるけど、具体的にどんな不都合があるのかは知らない」
という人がほとんどではないでしょうか。
体操選手でもなければ、日常生活の中で体の硬さによるデメリットを感じる機会は少ないと思います。
しかし、気が付いていないだけで実際は体が硬い(筋肉が固い)ことで体に不調が出ていることが多かったりします。

体が硬いことで実感するデメリット

・腰や肩、膝が痛くなりやすい
・疲れが取れにくい
・肉離れなどの怪我をしやすい
・そして怪我が治りにくい


体が硬い(筋肉が固い)と全身の血行が悪くなります。
血行が悪いということは体にとって必要な栄養素や酸素の運搬が滞ってしまうということ。
そして二酸化炭素や老廃物がなかなか排出されずに体の中に溜まっていってしまいます。
必要なものが届かない、不要なものが溜まっていく、その状態が続いてしまうことで様々な不調を引き起こしやすくなります。



ストレッチをしても意味がない?



もちろんストレッチをすることは悪いことではありません。
施術中もストレッチを取り入れたり、患者さんに適したストレッチをおすすめすることも多いです。
ただ、がむしゃらにストレッチをしていても思った通りに効果が出ないことも多々あります。

怪我なく、効果的にストレッチをしたい人はこれらのことを意識してみるのがおすすめです。

・お風呂に入って体が温まった状態でストレッチをする
・限界まで筋肉を伸ばそうとしない
・勢いをつけて伸ばそうとしない



※運動前のウォーミングアップでストレッチする際、じっくり伸ばすやり方はNG。
 筋肉をじっくり伸ばす静的ストレッチではなく、関節の可動域を広げる動的ストレッチを!




体を柔らかくするとっておきの方法



体を柔らかくしたい人や筋肉の固さが不調の原因になっている人におすすめしているのが
【いつもより大げさに身体を動かすこと】【こまめに身体を動かすこと】の2つです。

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いつもより大げさに身体を動かすこと



最近コスパに加えてタイパ(タイムパフォーマンス)をという言葉が流行っているのをご存じですか?
人間の体にも効率よく筋肉をはたらかせることで、なるべくエネルギーを温存しようとする仕組みがあります。
効率よく動くということは無駄な動きをしない、最低限の動きになっていきます。
最低限の動きで生活していると、筋肉や関節の動きが小さくなり筋肉を伸ばしたり縮めたりすることが苦手になっていきます。

無意識に歩いているとすり足になって何もないところでつまづくのがわかりやすい例です。
普通に歩くだけであれば足を高く上げるのは「無駄な動き」なので、足を上げて歩かなくなる→その結果、何もないのにつまづくようになります。

大げさに体を動かすことで、関節や筋肉の動きがスムーズになって体を動かしやすくなっていきます。
さらに、普段なかなか動かさなかった筋肉をはたらかせることで血行がよくなり体中の細胞に酸素や栄養素を届けやすくなります。
新鮮な酸素や栄養素があることで、筋肉はより一層はたらきやすくなって自然と筋肉の柔軟性が上がっていきます。

家事をやるついでに大きく体を動かしてみる




大げさに体を動かすと言っても、いつもより少し足を高く上げて歩いてみたり、洗濯物を干すときに少し高く腕を上げてみる、くらいの動きで十分です。
道を歩いているときに「あそこの電柱まで足を大きく上げながら歩いてみよう」等できる範囲でOK!
毎日1回は体を大きく動かそうと意識することで体の柔軟性UPが期待できます




こまめに身体を動かすこと



長時間同じ姿勢でいることも筋肉が固くなる原因の1つです。
ある研究では日本人は世界一座っている時間が長いそう。(1日に7時間は座っているらしいです)
長い時間同じ姿勢をしていると全身の血行が悪くなって、筋肉が固くなりやすかったりむくみやすくなったりします。

特にデスクワークで座っている時間が長くなりがちな人は1時間に1回は立ち上がってみたり、背伸びをしてみましょう。
タイマーをかけたり、時間を決めて動くように意識することも効果的です。

背伸びするだけでも筋肉が硬くなるのを防げます



さいごに



何度も言いますが、ストレッチは意味がないということではなく「ストレッチだけやってれば絶対に体が柔らかくなる」わけではないということです。
ストレッチに加えて生活習慣を振り返ってみて「水分やたんぱく質はしっかり摂れているか」「座っている時間が長すぎやしないか」を改善していくのが大切ですよ、というお話でした。
せっかくストレッチをするなら、普段の生活を少し見直してより効果的にしないともったいないです!


施術者紹介(この記事を書いた人)




かどいけ接骨院 院長 
芹澤 厚

【保有資格】
柔道整復師

わかりやすい解説となんでも聞きやすい雰囲気づくりを心がけています。



かどいけ接骨院ではホームページで予約状況を見ることができます。



予約はLINEまたはお電話で承っています。




かどいけ接骨院

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沼津市岡一色125-1

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